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コールセンターの問い合わせレポート、現場の負担を増やさずに作れる?考え方とポイント

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録音と応対記録の山をAIの装置が理由ごとに仕分け、その先で担当者が棒グラフのレポートを確かめているイラスト

コールセンターには、問い合わせのデータが毎日残っていきます。通話の録音も、オペレーターが書いた応対記録もあります。

このデータからレポートを作り、委託元のお客様や上長に「どんな問い合わせが、なぜ増えているのか」を報告したい。そう考えていても、現場は目の前の電話に追われていて、レポートを作る時間が取れないことがほとんどです。

この記事では、レポート作りが現場の負担になる理由と、いまのシステムを変えずにAIを後から足してレポートを作る考え方、始める前に決めておくことを解説します。

レポートを作る手間は、現場の責任者にかかっている

問い合わせのレポートを作るのは、たいていSV(スーパーバイザー)や現場のリーダーです。

応対記録を集計し、気になる通話の録音を聞き直し、増えた理由をコメントにまとめる。この作業を、オペレーターの質問に答え、あふれた電話を自分でも取りながら、合間や終業後に進めることになります。

問い合わせが多い月ほど、報告したいことは増えます。ところが、その月ほど電話に手を取られ、レポートに割ける時間は減ります。データが足りないのではなく、データをレポートにする人の時間が足りていません。

いまの応対記録だけでは、レポートになりにくい

時間を作って集計しても、応対記録だけではレポートにしにくい事情もあります。

応対記録は通話のあとに急いで書くものなので、書き方がオペレーターによって変わります。同じ「解約したい」という電話でも、ある人は「解約」と書き、別の人は「契約内容の確認」と書くかもしれません。分類に当てはまらない電話は「その他」に入ります。集計すると、問い合わせの実態より、書き手の癖が数字に出てしまいます。

正確な中身は録音に残っています。ただ、一日に何百件も届く通話を人が聞き直すことはできません。

いまのシステムのまま、AIを後から足す

この負担は、いまの電話システムや応対記録の仕組みを変えずに、AIを後から足すことで減らせます。

電話に追われる現場の責任者の横で、AIの装置が問い合わせのレポートを作って届けているイラスト

録音は、すでに多くのコールセンターで残っています。AIはその録音を受け取り、レポートの下書きまでを次の順に進めます。

  1. 録音を文字に起こし、お客様とオペレーターの発話を分けます
  2. 「えー」「あのー」などのフィラーや言い直しを取り除き、読める文章に整えます
  3. 問い合わせの理由、対象の商品やサービス、その場で解決したかどうかを取り出します
  4. 理由ごとの件数を集計し、先月との増減と合わせてレポートの下書きにまとめます

取り出す基準は、すべての通話で同じです。書く人による違いがなくなるので、月ごとの件数をそのまま比べられます。

オペレーターの作業は増えません。電話の受け方も、応対記録の書き方も、いまのままです。SVやリーダーは、AIが作った下書きを確かめ、現場で感じていることを所見として書き足します。

レポートには、たとえば次のような内容を載せられます。

  • どんな理由の問い合わせが多いのか、先月と比べて増えているのはどれか
  • 増えた問い合わせで、お客様が実際にどんな言葉で困りごとを話しているか
  • Webサイトの案内やFAQを直せば、電話しなくても解決できそうな問い合わせはどれか

電話システムを置き換えずにAIを足す考え方は、コールセンターのAI導入は、電話システムを置き換えずに始められる?でも解説しています。

始める前に決めておくこと

AIを足せば、どんなレポートでも自動でできるわけではありません。始める前に、次の四つを決めておくと進めやすくなります。

  • 報告する相手と頻度。委託元のお客様に月に一度出すのか、上長に毎週出すのかで、載せる内容と粒度が変わります
  • 載せる項目。いま手作業で作っているレポートがあれば、その型をもとに決めます。読む人がいつも見ている項目から置き換えると、受け入れられやすくなります
  • 録音の取り出し方。録音がどこに、どの形式で保存されているかを確かめます。取り出すのに手作業が要るなら、その手間も含めて考えます
  • 試す期間。まずは一か月分など、期間を区切って試します。AIが取り出した問い合わせの理由が、現場の感覚と合っているかを確かめます

まとめ

問い合わせのレポートは、現場の負担を増やさずに作れます。進めるときは、次の順で考えると始めやすくなります。

  1. いま、誰が、どれだけの時間をかけてレポートを作っているかを確かめる
  2. 報告する相手と頻度、載せる項目を決める
  3. 録音の取り出し方を確かめ、いまのシステムのままAIを足す
  4. 一か月分など期間を区切って試し、下書きの精度と使い勝手を確かめてから広げる

ライター

ベータラボ編集部 / ベータラボ株式会社

ベータラボ株式会社のコラム編集部です。コールセンターのAI導入・DX支援の現場で得たことを、導入を検討する側の判断に役立つ形で書いています。

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